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ブログエントリー

発売が2008年11月と、ちょうど1年ほど前なので今さら感が否めないが、今僕の中でかなり熱いガジェットがキングジムから発売されているデジタルメモ、pomera (ポメラ) だ。今のこのご時世にネットにも繋がらない、メールもできない、できるのはプレーンテキストを書く、編集するだけという、ある意味こだわりにこだわり抜かれたガジェットだ。

僕は最初からパソコンを使うという想定がない場合、外出時に特に常にパソコンを持ち出しているわけではない。多くの方がそうだろうと思う (それでも大学生時代は当時愛用していた iBook G4 などを毎日カバンに入れて通学していたが) 。その代わり、スケジュール管理やメール管理、その他ちょっとしたメモ的な手帳代わりに iPhone は常に持ち出している。使い出して約半年経過し、フリック入力にもだいぶ慣れたので、付箋レベルのメモをとるのには iPhone に標準で用意されているメモアプリが非常によく活用できていると自分のことながら感じる。もっと言うならば、僕がまだ未開拓なだけであって、AppStore に豊富に用意されている専用のメモアプリも自分に合ったモノさえ見つかれば、もっと活用できる気もしている (ちなみに evernote は使ってはみたものの、イマイチ肌に合わなかった) 。ただし、きっと標準のメモアプリを愛用している最大の理由は、そこに「潔いまでのシンプルさ」があるからな気もしている。新しいページを作ることと、ただ淡々とメモを書くこと以外の機能は持ち合わせていない。その上で、iPhone OS 3.0 から搭載された Spotlight 検索で、たまったメモの中から必要なモノを探し出せる点も非常に気に入っている。

さて、話の本題を pomera に移そう。

ブログをよく書くようになって、もちろん日常生活の中でもブログのエントリに使えそうなネタを探している場面が、意識的にしろ無意識にしろ少なからずある。探していなくても転がっている場合もある。ちょっとしたネタがあった場合は、それこそ iPhone にメモしておくのだが、いくつかのメモが重なるうちに、思い浮かんだことを頭の中で一段落分くらいの文章として組み立ててしまうこともある。さすがにそんな時は iPhone のメモにフリック入力するのは僕にはちょっとはばかられてしまう (Twitter でさえも iPhone からしている時は Mac からしている時に比べて圧倒的に文字量が少ない傾向がある) 。もちろん、最近は紙のノートも持ち歩いていないので書き留めておくことは出来ないし、仮に紙のノートを持ち合わせていたとしても、やっぱりブログのエントリをアナログに書き出す気にはならない気がする。

そこで思い付いたのがテキスト入力のみに特化した pomera だった。

重さが約 340g なので 350ml のペットボトル1本分くらいだろうか。サイズは折り畳んだ状態で電子辞書くらいの大きさだ。その重さとサイズの物体を展開すると、4インチ (今月発売予定の上位モデルは5インチ) で VGA 解像度のモノクロ液晶モニタと、若干通常のキーボードよりはピッチの狭めなキーボード (それでも一部のネットブックに比べたらしっかりとしたキーピッチ) が出現し、プレーンテキストを作成することができるというシロモノだ。しかも日本語入力環境として、組み込み版の ATOK 2007 が採用されている点もポイントが高い。もちろん冒頭にも書いた通り、この pomera はインターネットにも繋がらなければメールも出来ないというシロモノなので、pomera 単体でブログのエントリの作成からポストまで全てをまかなうことは物理的に不可能ではある。しかしエントリの作成だけ、思い浮かんだ数段落分のタイピングだけ、もっと言うならばアウトラインの作成だけに役立てることならできるのではないだろうか?との考えが巡った。

さて、この pomera だが、実際には出張の多いビジネスパーソンをメインターゲットに開発されたらしい。公式サイトには利用シーンとして、会議の議事録的なメモを取ったり、授業やセミナー、講演などのメモ取り、または移動中、外出時のメモ作成に最適との記述もある。

それでは僕は pomera をどのように使えばいいのだろうか?

基本的に僕に出張が入ることはない。フリーランスで、しかもウェブエンジニアでありウェブデザイナーでしかないのだから当然と言えば当然だ。会議なんかはどうだろうか?会議はそうそうないが、会議に似たような打ち合わせの席に参加することはある。しかし打ち合わせの場合、資料などのデータを愛用の MacBook に入れて持参している場合がほとんどなので、はっきり言ってわざわざ pomera に頼る必要性はあまりない。移動時はどうだろうか?ほとんどの場合、車で移動している現状を考えると、pomera を移動中に使えるシーンはそうそうないだろう。電車で移動している場合にしたって、いくら pomera を使って文書を書きたくとも、座席に座れなければ元も子もない。唯一該当するとすれば、やっぱり外出時のメモの作成用途だけだろう。普段の生活パターンからして一番ありえそうなシチュエーションで言えば、車を駐車場に止めた状態で運転席でメモを入力したり、もしくはちょっとカフェに立ち寄ってコーヒーを飲みながら文章を書いたり、などだろうか。必ずしも pomera でやらなくとも、MacBook を持って外出している状態ならば MacBook で編集した方が、もちろんリッチな環境ではあるのだろうが、如何せんバッテリーの問題がつきまとう。それに比べると pomera は、単4乾電池2本で20時間の動作ができるというのは非常にポイントとしては大きい。しかし、このブログでも何度も書いているが、ブログのエントリの本格的な編集自体は、Mac に入れた Pages を使って心地よく行っている。Mac と Pages、さらに言うならばそこに ATOK の組み合わせは、僕にとってそれ以上が考えられないくらい理想的な文書作成環境と言っても過言ではないのだ。特に自分で作ったブログ編集用テンプレートはお気に入りのフォントでお気に入りなフォントサイズ、そして Mac OS X のきれいなアンチエイリアスが利いていて、最高に気持ちよく文書を書き上げていくことができるという事実もある。

ではライフスタイルを pomera を中心に考え直してみるのはどうだろうか。

例えば仕事に煮詰まった時、別に煮詰まっていなくてもちょっと仕事に疲れを感じた時や普通の休日の昼間でもいいのだが、最寄り駅の喫茶店まで散歩してみる。もちろん pomera や OLYMPUS "PEN" E-P1 を連れ出してだ。駅までの散歩道の中で気ままにスナップを撮ってみる。そして駅の喫茶店に着いたら、pomera を開き、仕事のことなどは一切忘れることにして、コーヒーを片手にブログのエントリ編集に小一時間ほど没頭してみる。最近はブログのエントリを書くこと自体が趣味のようになってきている僕にとっては、いい気分転換になるような気もする。もちろん、pomera ではなく MacBook を持ち出してもいいのかもしれないが、如何せん散歩する時に持ち出すにはちょっと MacBook では重量が重すぎる。かと言ってメインマシンを MacBook Air にする気もサラサラない。また、画面を開いた途端に様々な情報が表示される Mac に比べて、pomera はひとつのテキストファイルしか表示できないので、本当にブログのエントリの執筆だけに集中することができそうだ。もちろん iPhone も持ち歩いているだろうから、Twitter なんかは iPhone からチェックすることもできるし、イヤフォンさえ使えばお気に入りの音楽を聴きながら作業することができる。普段から持ち歩くデジタルメモという側面もさることながら、このような使い方が僕のライフスタイル的には一番合っているような気がする。仕事から一時的に離れ、散歩がてら外に出るということ自体も、精神衛生上非常によさそうだ。

さて、キーボードにこだわりを持っていることを自負しているのだから、pomera のキーボード環境も見ていってみよう。

僕はキーボードに絶対的なこだわりがあるが故に、ラップトップではかつてキーボードの定評が非常に高い ThinkPad X24 や X40 を気に入って使っていたし、デスクトップでは現在も東プレの Real Force を愛用している。また、一番作業時間が長いであろう MacBook のキーボード、要は Apple の純正キーボードのキータッチも最近ではかなり気に入って使っている。そのような点から考えてみると、キーピッチが 17mm の pomera のキーボードはやはり若干ながら小さく感じる。また、省スペース化する都合上、キーの縦の長さもだいぶ小さく設計されている点もちょっと気になる。しかし実際に打ってみると、最初こそ違和感を覚えるものの、しばらく使っているうちに段々と慣れてきて、そんなに違和感を感じなくなってきた。また、鍵打感自体もなかなかよくできている。少なくとも僕にとっては、さすがに100点は与えられないにしても、このサイズでこのクオリティならそれなりに高得点を与えてもいいのではないかと思う。

もうひとつ気になっていた点があった。Mac や PC とのファイルの同期だ。

ネットワーク端子・・・と言ったら語弊があるかもしれないが、要は Ethernet や無線LANのネットワーク接続が一差できない pomera での Mac や PC とのファイルのやりとりは、USBでの接続か microSD に保存した上でカードリーダーで接続するかのふたつに限られる。また、プレーンテキストファイルしか読み込みも書き出しもできないので、Pages で編集しかけのファイルを持ち出したい場合は、別途テキストファイルに書き出した上で pomera 側に保存しなければならない。この辺の手間が若干厄介だ。しかも Mac との USB での接続は、公式にはサポートされている旨がアナウンスされていない (実際には何の問題もなくマウントできるのだが) 。ただしこの点に関しては、若干の手間がかかるというだけで、致命的な問題にはならないだろう。そもそも、pomera で書いたエントリを公開する前に、プレーンテキストファイルから Pages のファイルとして整形し直すことは、僕の中である種の規定事項だからだ。

さて、インターフェイスとしては最後になったが4インチの液晶画面について考えてみよう。4インチ液晶と言うと、昨今の電子辞書と比べても小さいサイズだろう。また、液晶自体もカラーではなくモノクロで、さらにはバックライトも搭載されていない。しかしこの点に関して言えば、文房具としては当然な仕様と個人的には思っている。バックライトが常に発光した状態で常に画面と向き合っていると、やはり目が疲れるものだ。ただしセミナーの会場でプロジェクタが使用される場合に明かりが落とされることなんかを考慮すると、デフォルトではバックライトは必要ないが、メニューからバックライトの使用を選べるようになっていてもよかったかもしれない。事を僕の場合で言えば、Apple Store, Ginza のシアターでのイベントなどに参加した時に、リアルタイムでメモを取りたいときはバックライトがない pomera ではちょっと無理そうな気がしている。最悪、ブックライトなどを用意してクリップなどで本体に取り付けるのもひとつの手なのかもしれない。ただし4インチに VGA 解像度と言う組み合わせは個人的にはかなり気に入っている。新型の上位機種では5インチで解像度は同じ VGA が採用され、選べる文字の大きさが現行モデルの3段階から7段階に増えるらしいが、超個人的な意見で言うと、現行の4インチ VGA 液晶での20ドットがジャギーが全く目立たず、むしろアンチエイリアス処理されているのではないかと思うくらいなめらかに表示されていて気に入っている。また、4インチというサイズも、ミニマムなガジェットが大好きな僕にとってはポイントが高い。

実はこのエントリ自体も pomera で書いているのだが、pomera でエントリを書くという行為は Mac の Pages の全画面表示モードで書く以上に他の情報から遮断され、執筆に集中できることに気付かされた。外出時以外にも、家でのブログ執筆にも常用してみたら楽しいかもしれないと感じている。また、モノクロの TFT 液晶は非常に視認性に優れている上に目が疲れないし、僕が小学校の頃に使っていた PC98 やワープロなどを彷彿させてくれて懐かしさすらある。また、実は pomera で採用されているフォントもかなり気に入っていたりする。日本語入力環境である ATOK もしばらく使い込んでやれば思うように変換ができるようになりそうだ。ただし pomera でヘビーにブログを書いていく上で、やはり本体内蔵メモリに保存できるファイル数が6つまでという制限はやや厳しいものがあるので、microSD が必須な気がしてきている。早速近々、対応している 2GB の microSD を購入しようと考えている。

まだ昨日購入したばかりの pomera だが、主にブログの執筆などで使い込んでいく上で気付いた点があれば、今後もレビューを別途エントリしてみようと思っている。

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