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ブログエントリー

今月6日のスティーブ・ジョブズ氏の訃報から何日か過ぎた。訃報を受けた直後はショックで言葉にならなかったが、自分のブログであるここにも、氏が生きた証を遺しておきたいので記事を書くことにした。

まずは、iPod をありがとう

入口に iPod と iTunes がなかったら、僕はここまで Mac 贔屓になっていなかったかもしれない。

iTunes をはじめて使ったのは、ブルーの iMac で OS がまだ Mac OS 9 の頃だった。恐らく最初のリリースか、少なくともかなり早い時期のリリースだったと思う。Brushed Metal でかっこいい上に、わかりやすい UI に惹かれて、それまで PC で Winamp を使っていたのだが早々にコンピュータで音楽を聴く手段を iTunes にリプレイスしてしまった。

iPod が最初にリリースされた頃、僕はまだ高校生だった。

iTunes で楽曲管理ができる便利さを知りつつも、当時は SONY のウォークマンを使っていたのは、当時の iPod はちょっと高校生が簡単に手を出せるような価格の携帯音楽プレーヤーではなかったからだと思う。それでも大学に入ってちょっとした頃には、携帯音楽プレーヤーも iPod に乗り換えた。Mac に入っている全ての音楽を持ち出せる、いつでも聴ける、すぐに虜になって毎日使っていた。

唯一の不満は iTunes Music Store が日本ではなかなかスタートしなかったことだった。しかし今では巨大化して iTunes Store となり、僕も欲しい音楽があったり聴きたい曲があると "来店" している。音楽の小売店であるはずのお店に、一部レーベルの楽曲がないのは不満に思うが、その不満はそのレーベルの楽曲は買わない、といった姿勢で個人的には抗議しているつもりだ。

iPod nano は初代モデルを発売日に注文した。厳密に言うと、ジョブズが基調講演で発表した直後にオンラインストアで注文しようとした。しかしこの時は注文が殺到したのか、オンラインストアが正しく機能してくれなくて注文ができず、恐らくその基調講演のためにであろう、24時間電話注文を受け付けていたので電話で注文したのをよく覚えている。大学3年生の時の話だ。今でも初代 iPod nano のデザインは、歴代の iPod nano の中で一番好きだったりもするし、実は iPod shuffle も初代モデルのデザインが一番好きだ。

iPhone をありがとう

普段の持ち物で外せないものがある。携帯電話と iPod だ。

ジョブズはこれを融合した。その上で、携帯電話をまさに "再発明" した。

初代 iPod の時然り、予算の都合で iPhone 3G はしばらく購入できず、代わりにiPod touch を使い続けていた。しかし iPod と携帯電話を一本化できる道があるのに一体化しないなんて・・・そんな思いから意を決して iPhone 3G を購入 した。ちなみに、iPod touch は iPhone から電話機能を取り除いたものではない、この言葉の意味は iPhone を使うようになってはじめてわかった。

携帯電話が通話とメールをするだけのものから、僕にとって使っていて楽しいものになった。

ただ、iPhone があまりに楽し過ぎて単体の iPod を買わなくなってしまった、持ち歩かなくなってしまったのは予期せぬ誤算だった。最近、iPod の売上が伸び悩んでいるような話をよく耳にするが、僕にように iPhone で音楽体験も満ち足りてしまっているユーザーが多いのかもしれない。iPod の売上が伸び悩むのに反比例するように iPhone が売れているのを見ると、僕と同じような人達が多いことにも気付かされる。

iPad をありがとう

iPad は発表された時は、あまりにも未知なモノだった故に、このブログでも散々 批判的な記事 を書いてしまった。

しかし日本発売の次の日にはその便利さに魅了され、発売の2日後の朝には銀座の Apple Store の行列の先頭にいた。

コンピュータは大好きだ。

仕事に必須な道具でもあるし、ウェブやメール、SNS なんかはプライベートでも使っている。

ただ、仕事でずっと Mac や PC の前にいる僕にとって、プライベートもそんなコンピュータの前にいるのはちょっとばかり疲れていたのかもしれない。そんなタイミングで、プライベートなコンピューティングにはもってこいの iPad を手に入れることができた。

iPad はコンピュータを今まで以上に身近なものにしてくれた。

仕事でずっと Mac を使っていて、仕事が終わると同時に iPad を手に取ると、何とも言えぬ安心を感じさせられる。もちろん仕事でも iPad は Mac の補助的な役割で使っているのだが、iPad のみの環境に身を置くと、その日の仕事が終わったことに安堵の気持ちを覚える。そして仕事抜きの、プライベートなコンピューティングには過不足ない iPad で、ウェブをみたり SNS に勤しんだり、はたまたブログを書いていたり、最近では Newsstand で購入した雑誌を読んでいたり Hulu で海外ドラマを観ていたりもする。

登場して1年半が経つか経たないかの、全く新しい革新的で魔法のようなデバイスは、もはや日常になくてはならないデバイスになってしまった。

そして、Mac をありがとう

初代 Macintosh の登場は実は僕の生まれた1984年だ。

もちろん Mac と同じ年に産声をあげた僕が Mac に出会うまでにはいくらか時間があり、最初に出会ったのは小学生の時だった。渡米していた親の友人の医師が帰国して開業するということで、その新しい医院に招かれた時に、人生ではじめて Macintosh と出会った。あれは小学校の中学年くらいの時だったと記憶している。恐らく90年代初頭のことだと思う。その頃、すでに親のコンピュータ (NEC PC-9801) で遊んでいた僕は、そのまるでゲームの画面のような (GUI を当時の僕に表現する言葉が他にはなかった) 、グラフィックユーザーインターフェイスに衝撃を受けた。

高校1年生になった僕は、Windows に飽き飽きしていて、当時話題になっていた青い iMac を購入することにした。

今になって思えば、この iMac 購入が僕の人生において大きなターニングポイントであったのかもしれない。

全てのユーザー体験が楽しかった。手に入れたのが確か12月31日で、年が明けて Mac を起動すると、新年の挨拶が表示されたことには驚いた。そして、コンピュータ (Mac) が仲の良い友人のように感じられたりもした。そこから大学に入学して白い iBook を手に入れるまで、iMac はずっと毎日使っていたし、ずっと友人の如く振る舞ってくれた。

途中、OS は Mac OS 9 から Mac OS X に変わったりもした。

中学生くらいの頃から Perl で遊んでいた僕は、Mac OS X によって UNIX の世界へとも導かれた。

その頃からターミナルでいろいろ遊んでいたし (実は先出の NEC PC-9801 も MS-DOS で動いていたので、なんとなくリファレンスを見るとコマンドシェルでの操作には困らなかった) 、vim や Emacs なんていう便利なエディタ、bash や zsh みたいな便利なシェル、現在でもターミナルを使う時には愛用している GNU Screen なんかに出会ったのもこの頃だ。X11 が Mac OS X で簡単に動かせたことに味をしめて、Mac OS X の祖先である NeXTSTEP のクローン、GNUstep なんかを動かしてみたりもした。その後、今年になって @y_kuru さん所有の NeXTstation で本物の NeXTSTEP を触ることになろうとは、当時は思いもしなかったし、ウェブの仕事をしている僕にとってみれば、WorldWideWeb の生まれた NeXTSTEP、今の Mac OS X というプラットフォームは足を向けては寝れないような存在でもあるのだ。

Mac は先出の通り高校生の時にブルーの iMac を手に入れて以来、大学生の時は白い iBook G4 を使っていたし、大学を中退して会社勤務をしていた頃は会社備品は残念ながら Mac ではなかったので Mac mini を自宅で使っていた。しかしフリーランスとしての活動を本格化する時にはアルミユニボディの MacBook を使い出し、その後 MacBook Pro 15inch、MacBook Air 11inch を経て、今はメインマシンとして、僕のコンピュータに今求めている全てを体現したかのような最高のパートナーである MacBook Air 13inch を使っている。

One more thing...

最後の章は敬愛を込めて Steve と呼ぶことにしようと思う。

Steve の作品は僕の人生に大きな影響を及ぼした。

実は世の中の多くの人々は Steve の影響を知らず知らずのうちに受けているのだ。例えば職場で Windows PC を使っている人は Steve の作った Macintosh の影響を受けているわけだし、Android 搭載スマートフォンを使っている人も iPhone の影響を大いに受けている。実は考えてみると、昨今のメインストリームにある多くのデジタルツールの思想のもともとの背景には Steve の想いが、どこか見え隠れしている。

Steve は電子計算機と人間がどのように付き合えば人生が豊かになるのか、作品たちを世に出すことで教えてくれた。

最後に、Steve、ありがとう。おやすみなさい。

Posted from my iPad, Steve Jobs and the team created.

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