MacBook Air の iTunes とクラウドコンピューティング

- November 08, 2010 01:02 AM | 固定リンク | コメント() | トラックバック(0)

スタジオやオフィスで制作作業を行う時以外、特に外で仕事をする時は MacBook Air を持ち歩くようになって半月が過ぎた。しかし未だに手持ちの MacBook Air にはメインマシンである MacBook Pro 15インチに入れてある iTunes ライブラリを複製していない。

iTunes ライブラリの肥大化とその理由

MacBook Air は確かにすばらしい進化を遂げたものの、13インチモデルの最上位モデル (256GB) 以外、メインマシンとして使うには SSD のディスク容量が若干心許ない。これは前から僕が指摘している点であって、iPod Classic が 160GB の HDD 容量を誇っているのに対して、母艦となるはずの Mac のストレージ容量がこれより低いのはちょっとおかしな話だ (ただし iPod のメインストリームが、もはや iPod Classic ではなく iPod touch なのもまた事実ではあろう) 。しかし音楽ライブラリだけで 160GB の容量を消費してしまう強者は少ないのではないだろうか。もちろん、音質にこだわって Apple Lossless などの可逆なフォーマットで音楽ライブラリを持ち歩いている人や、Mac に保存している人はこの限りではないだろうが、普通に音楽を聴く用途なら、Mac に保存している状態では 256kbps、iPod や iPhone に転送する際にはもっと圧縮して 128kbps でエンコードしてあっても大して問題には感じない。また、僕の場合は、音楽ライブラリよりもミュージックビデオを含むビデオライブラリの方が、より大きな容量をディスク上で占めている。iTunes ライブラリが肥大化するのは、音楽ファイルが原因ではなく、むしろビデオファイルの量が増えることによって引き起こされるのではないだろうか。

MacBook Air はサブモバイルと割り切って使っている故に

この見出し故に、冒頭で書いた通り、MacBook Air には iTunes ライブラリを一切転送していない。なぜなら、自宅で使う時には MacBook Pro があるし、出先で音楽を聴きたい時には iPhone さえあれば充分だからだ。あえて MacBook Air に iTunes ライブラリを転送し、出先で iTunes から音楽を流すことで、バッテリー駆動時間を著しく落とす必要は iPhone や iPod がある以上ないのだ。

出先で音楽に身を委ねる

他にも MacBook Air に音楽を転送していないのには理由がある。僕は移動中 (主に車だ) はよく音楽を聴いている (FM トランスミッターだと高音が濁ってしまった過去の経験から、車のステレオシステムの外部入力に直接 iPhone の出力を入力している) ものの、お気に入りのスターバックスで作業している時は店内に流れる BGM に身を委ねていることが多い。もちろん昼時〜昼下がりの郊外のマクドナルドなど、騒音に近い話し声などが聞こえる中で作業しなければならない時は意識的に iPhone から音楽を聴くようにしているが、スターバックス以外にもいくつかあるお気に入りの喫茶店で作業している時も、手持ちの音楽ライブラリではなく、店内に流れる音楽だったりラジオ放送だったりに耳を傾けていることが多い。プライベートな空間で、能動的に選択することでしか音楽が流れない空間にいない限りは、その場に流れる音に身を委ねている僕にとって、手元に音楽ライブラリを置いておく必要も実はなかったりするのだ。

音楽もクラウドで管理する時代に?

アメリカで発売されたばかりの新型 Apple TV では、自身にストレージを持たず、ストリーミング配信によってテレビ番組や映画を視聴できるようなインフラが整ってきている。もちろんこれはブロードバンド回線があることが前提にある話ではあるが、実はイーモバイルのデータカード程度の通信速度でも、128kbps の音楽ファイルなんかをストリーミングで聴くことは全然可能だ。もちろん、現在はモバイルの世界ではまだ、一定の時間内に一定の量を超えたデータ通信に対して規制を敷いている事業者がほとんどなので、これを継続するのはまだまだ現実的な話ではないかもしれない。また、クラウドクラウドと世間は騒いでいるものの、自身で抽出したデータを置く場所がクラウドと呼ばれている場所なのか、はたまた MobileMe が提供している「どこでも My Mac」のように自宅の Mac がサーバーとなるのかは今のところはわからないし、この先も常にデータはローカルで管理する時代がしばらく続く可能性も否定はできない。実際、iPhone のようなポータブルデバイスの場合、現在も地下鉄の走行中はデータ通信ができなくなるなど、常に全てのデバイスがネットワークと繋がっている状態なのを保証できる時代がいつ来るのかもわからないので、ローカルにデータを保持すると言うモデルが破綻することはしばらくないだろう。ただし、全てのデバイスが中央に設けられたサーバー上のディスクに常にアクセスできるようになり、データを一元管理できるようになればどれだけ快適になるであろうかは、作業データを MobileMe の iDisk 上で一元管理している体験などを考えれば、容易に想像できることである。

もちろんデータを保存するサーバーにどれだけ信頼を寄せるかは利用する人間次第だし、重要なデータを失った時のリスクは保証できないので、各自でのバックアップは忘れずに、とだけ追記しておきたい。

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